
梅雨明け間近の気配が漂い、園庭では蝉の初鳴きが聞こえ始めました。夏休みへ向かうこの時期、今週は「昨日の続き」を子ども達自身が引き寄せる姿が、いくつものクラスで重なりました。単発の活動報告ではなく、日をまたいで遊びが育っていった一週間の話です。
しゃぼんだまが、翌日のアートに
うめ組さん(3歳児クラス)は、前日のしゃぼんだま遊びから、翌日「しゃぼんだまアート」へと歩を進めました。ストローを「ぶくぶくぶく~」と吹き込むと、色付きの泡がこんもり立ち上がります。台紙にそっと置くと、泡はふっと消えて、模様だけが残るのです。大興奮でストローを吹いた次の瞬間には、新聞紙の上でじっと泡を見つめて「泡が消えたね」と言葉を交わしていました。昨日「きれい」と感じた気持ちが、翌日「やってみたい」の形になって現れていましたね。

「足がないね」— 自分で見つけた次の一歩
いちご組さん(2歳児クラス)では、前日はじき絵で描いたダンゴ虫が乾いて、両面テープで目と口を付ける日でした。「ここはどうだろう?」「これなら可愛いかな」と、一人ひとりが真剣な顔で位置を選びます。世界にひとつだけのダンゴ虫が並んだ頃、子ども達から「足がないね」という声が自然に上がりました。誰に言われたのでもなく、自分達で見つけた次の一歩です。次は足付けに挑戦するそうです。🐛

三日がかりのアイスクリーム
もも組さん(4歳児クラス)はアイスクリーム製作の三日目でした。前々日に画用紙のアイスを切り、前日にコーンやカップを描き、この日は子ども達自身から「アイスにはスプーンが必要だよ」「大きないちごをのせたいな」と、添えたいものの声が上がりました。思い描く形にするのに苦戦する子もいましたが、「こんな形かな?」と友達と相談しながら、それぞれのオリジナルアイスができあがっていきます。三日かけて少しずつ育つ夢中の姿がありました。🍨

帽子は、材料から自分で決める
さくら組さん(5歳児クラス)では、前日新聞紙で帽子を被った経験から「もっとこうしたい」が広がりました。この日はデザインも材料も一人ひとりが自分で決める時間です。「サンタさんみたいな帽子がいいな!」「猫の形にする!」と形が決まると、「段ボールで作れるかな?」「折り紙を使いたい!」と素材の相談まで自分達で進めていきます。塗り絵から始まった帽子への興味が、被る → 本物を作る → 材料から自分で決める、と一段ずつ階段を上っていく姿でした。
園長のまなざし
総幼研のハンドブックに『「なぜ?」「どうして?」と、子どもたちが自ら疑問や興味を持ち、主体的に問いを立て』る、「探究」という姿があります。この一節を読むたび、園庭で観てきた子ども達の姿と重なるなあと思います。しゃぼんだまがアートに、ダンゴ虫が「足がないね」の次の一歩に、アイスがスプーンといちごに、新聞紙の帽子が段ボールの帽子に。誰かに「やりましょう」と言われたのではなく、子ども達自身が「昨日の続き」を今日に引き寄せていましたね。
お家でも、昨日の遊びの続きが今日そっと顔を出す瞬間があるのではないでしょうか。「次はこうしたい」の小さな声に、耳を澄ませてみませんか。夢中の芽は、案外そんな小さな「続き」から静かに伸びていくのかもしれませんね。🌱
