
五月の空が日ごとに夏の色を深めていくこの頃。園庭には毎日、運動会に向けた練習の声が響いていました。かけっこのかけ声、お遊戯の音楽、弾む足音。初夏の日差しの下で、園じゅうが同じ本番を見つめていた一週間です🌱
見上げるまなざし
その週の初め、いちご組(2歳児クラス)さんが初めての予行練習に参加しました。開会式からかけっこ、お遊戯、閉会式まで。かけっこで名前を呼ばれると「はい!」と元気にお返事ができて、日ごろの積み重ねがちゃんと形になっていました。緊張した面持ちの子もいましたが、保育者がそばに寄りそいながら、その子のペースを見守りました。
そして心に残ったのは、競技の合間のこと。いちご組さんは、大きいお兄さん・お姉さんの競技をじっと観ていたのです。「かっこいいね」「すごいね」——小さな声でつぶやきながら、あこがれのまなざしを送っていました。

伝え合う言葉、差しのべる手
翌日はさくら組(5歳児クラス)さんの英語の時間。この日は「Sendan Little Kitchen」の開店です。さくら組さんがお店屋さん、もも組(4歳児クラス)さんがお客さん。食べ物の準備も自分たちで整えて、お客さんを待ち構えます。
やってくると、注文からお会計まで、やりとりはぜんぶ英語。何度もあそびを重ねてきたからでしょう、スラスラと言葉が出てくる子が多く、注文が通るたびに、お店側もお客側も顔がほころびました。誰かに何かを伝え、それが相手にちゃんと届く。その手ごたえの積み重ねが、人と関わる楽しさを育てていくのだと感じます😊

木曜日には、うめ組(3歳児クラス)さんが運動会本番の親子競技「カード合わせ」の練習に取り組みました。この日は、さくら組さんが“親役”を引き受けてくれました。二人一組でカードを目指して走り、うめ組さんが選んだカードに、さくら組さんが優しく手を添えます。
「どれにする?」「こっちだよ」。走りながら交わされる声。ルールを覚えながら、二人で力を合わせて絵を合わせていきます。うめ組さんも、大きいお兄さん・お姉さんと組むと、不思議と流れに乗っていきました。

手のひらから手のひらへ
一週間を通して私の心に残ったのは、「こっちだよ」と差しのべられる手のひらでした。いちご組さんは上の学年を見上げてあこがれ、さくら組さんは下の学年にそっと手を貸す。この縦のつながりの中でこそ、子どもは同じ時間を分かち合い、同じゴールを一緒に目指すよろこびを知っていくのではないでしょうか。あこがれる心も、世話をする心も、誰かに教えられて生まれるものではありません。園という毎日の暮らしの中で、自然と芽生えてくるものだと思うのです。
本番まで、園じゅうがもう少し同じ夢に向かって進みます。お子さんが「今日ね、お兄さんが手をつないでくれたよ」とお話ししたら、その日の誇らしい顔を、どうか一緒に思い浮かべてみませんか。当日、手のひらから手のひらへ渡っていくものを、楽しみにしていてください🌷
