
六月。園庭のあじさいが日ごとに色を深め、あちこちから運動会に向けた練習の声が響いてきます☔。運動会が近づくと、園全体が少しそわそわして、いつもと違う空気に包まれますね。予行、保育参観、二度目のスイミング、初めての衣装・・・。「いつもと違う」場面が続いたこの一週間、子どもたちは緊張と好奇心のあいだで、それぞれのペースで、自分から一歩を踏み出していました。
こわいけど、やってみる
すみれ組(1歳児クラス)は、ホールでの運動あそびにも少しずつ慣れてきました。カラフルなトンネルを、全身を使って潜り抜けます。向こう側にぽんと出られると、ぱっと嬉しそうな笑顔。「やった できた」✨ 平均台では足元をじっと見つめ、そろりそろりと跨いだり、両手を広げてバランスをとりながら上を進んだり。真剣な横顔が並びます。担任は「『もう1回やってみたい』というワクワクしたエネルギーが溢れ、心も身体もたくさん動かしました」と記していました。

うめ組(3歳児クラス)は、運動会の練習の合間、大好きな戸外あそびの時間。三輪車をお友だち同士で押し合ったり、お友だちを誘ってジャングルジムのてっぺんまで登ったり。雲梯では「足離すんだよ」「怖いけどやってみる」と声を掛け合いながら、一本ずつ手を伸ばして前へ。誰かがそばで見ていてくれるから、こわさの向こうへ手が伸びる。そんな時間でした。この日は、お友だちを誘い合って一緒に遊ぶ姿も、あちこちで見られました。
二度目のプールで
もも組(4歳児クラス)は、この日が二度目のスイミング。朝から「今日はプールだね」と、その時間を心待ちにする姿がありました。前回よりもするりと水着に着替えたり、自分で水泳帽子をかぶれた子も。指先で帽子のふちを引っぱりながら、最後まで自分でやりきります。ビート板でプカプカ、バタ足にも挑戦。帰りのバスでは「プール楽しかった」「もっとプールやりたい」と、声が弾んでいました。

言葉に置き換える
さくら組(5歳児クラス)は、運動会に向けて俳句づくりに挑戦しました。「俳句は何文字で書くのかな?」。まずは五・七・五を確かめてから、「運動会で頑張りたいことはなんだろう?」「かけっこはどうやって走ったら勝てるかな?」と、一人ひとりと言葉を交わしながら考えます。「負けたくない!」「アナウンスは大きな声で言う!」。胸の中にある「やってみたい」を、五・七・五の器にそっと移していく。個性豊かな俳句が、いくつも生まれました。

この一週間の子どもたちを見ていて、心に残ったことがあります。それは、誰かが「やってみたい」を選ぶとき、そばには必ず、待っていてくれる人や、一緒にこわがってくれる友だちがいた、ということです。私は、大人が先回りして「こうやるのよ」と教えてしまうより、子ども自身の中から湧いてくる「やってみたい」を、静かに待つことを大切にしたいと思っています。こわさとワクワクは、いつも隣り合わせ。その揺れのただ中で、自分から小さな一歩を選んだ経験こそが、これから先、学びに向かっていく力の根っこになると信じています。
運動会の当日、あの一歩がどんなふうに花ひらくのか、私も今からとても楽しみです。ご家庭でも、お子さんが「こわいけど、やってみる」と小さな勇気を出した瞬間があったら、どうか結果よりも、その一歩そのものを、うんとほめてあげてください。子どもたちのはじめの一歩に、こころからの拍手を送りたいですね👏
