
梅雨の晴れ間と雨とが交互に訪れ、園庭の紫陽花が日ごとに青を深めています。雨上がりの朝には、葉の裏からそっと顔を出したカタツムリに足を止める——そんな季節になりました。今週は園のあちこちで、まだ言葉にならない小さな「なんだろう?」が、いくつも生まれた一週間でした。
見つめて、真似て、触れてみる — ひよこ組とすみれ組
ひよこ組(0歳児クラス)では、初めて出会う音の鳴る玩具を、子ども達がじっと見つめていました。「これは、なんだろう」。まだ声にはならないけれど、そのまなざしは確かにそう問いかけているようでした。保育者が手に取ってカラカラと鳴らしてみせると、一人、また一人と手を伸ばし、真似をして腕を振ります。音が鳴るたびに顔がほころんで、転がっていく玩具を全身で追いかける子、ルーピングの玉を指先で一生懸命にたぐる子。同じ玩具でも、その子だけの楽しみ方がありました。

すみれ組(1歳児クラス)は、戸外でカタツムリを見つけました。保育者の手のひらにそっと乗せてもらい、みんなでのぞき込みます。ツンツンと触るとコロンと殻に隠れ、しばらくするとニョキッと角を出す——その動きに、おそるおそる指を伸ばす子ども達。「カタツムリさんだよ」の声にだれからともなく『かたつむり』の歌が始まると、周りのお友達も次々に加わって、カタツムリを囲んだ素敵な大合唱になりました🎵

見つけて、伝え合う — 園外保育へ
うめ組(3歳児クラス)は、初めての園外保育で境内へ出かけました。「早くお外いきたい」「お花咲いてるかな」と、出発前から期待でいっぱいです。境内に着くと、咲いている花や小さな虫を見つけては「紫陽花あった」「だんご虫いた」とうれしそうに伝え合います。紫陽花にもいろいろな色があることに気づいて、「青いのも触ってみたい」と手を伸ばしたり、小さな花をじっくり見比べたり🌸。「なんだろう?」が「こんなにあるんだ!」へと広がっていきました。
もも組(4歳児クラス)は、駅前公園まで。ダンゴムシや、なんと蛇にも出会いました。この日はお散歩図鑑を持っていったこともあって、気になるものを見つけると、保育者に聞く前に自分で図鑑を開いてみようとする姿が。「これってシロツメクサじゃない?」「教えて!」「何ページだよ」「私の見る?」——自分で見つけた喜びを、友達と声を掛け合って教え合っていました。

「なんだろう?」は、未来へつづく
0歳の子が玩具をじっと見つめる目と、4歳の子が図鑑のページをめくる手。歳は違っても、どちらも「なんだろう?」という同じ問いから始まっています。だれに言われたわけでもなく、自分の内側から湧いてくる「知りたい」「やってみたい」という気持ち——これこそが、この先の学びを支える一番の根っこだと、私は長い保育の中で感じてきました。そして、見つけたものを「ねえ、見て」と隣のお友達と分かち合う、その分かち合いの経験が、人を信じ、共に生きる心を静かに育てていくのだと思います。
ご家庭でも、お子さんが何かをじっと見つめて立ち止まっていたら、どうか少しだけ、そのまま待ってみてください。急がなくて大丈夫です。その小さな「なんだろう?」の芽が、やがて自分で調べ、伝え合う大きな力に育っていきます。梅雨が明けた空の下で、子ども達がどんな「なんだろう?」に出会うのか、今から楽しみですね🌱
