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『チョンチョン』そっと触れた、その先へ

2026.07.04

『チョンチョン』そっと触れた、その先へ

梅雨の晴れ間☀️、境内のあちこちから子ども達の声が響いてきます。じっとりとした空気の中にも、どこか夏の気配が混じりはじめました。この一週間、園のいろいろな場所で見られたのは、小さな指先がそっと何かに「触れてみる」姿でした。

そっと触れてみる、その勇気

境内に出た日、ひよこ組(0歳児クラス)の子ども達が大仏様の前でみんなで挨拶をすると、じっと見上げる姿がありました。足元にはたくさんの石が転がっています。ある子が指先で「チョンチョン」と石に触れ、また別の子はぎゅっと握りしめて、その感触を確かめているようでした。シートを離れ、ハイハイで境内を進んでいく子もいます。手のひらについた小さな石をじっと見つめて——嫌がるどころか、確かめるように。0歳の子どもが、自分の手で世界に触れていく。その一歩の確かさに、はっとさせられました。

小さな手のひらに、境内の石をそっと(ひよこ組・0歳児クラス)
小さな手のひらに、境内の石をそっと(ひよこ組・0歳児クラス)

すみれ組(1歳児クラス)では、保育者が見つけたダンゴムシに、子ども達が興味津々で集まってきました。けれど「触りたいけれど、ちょっぴり怖い」。指を近づけては、さっと引っ込める。その繰り返しです。どうするのかなと見守っていると、ある子がどこからか小さな枝を持ってきて、そっとツンツン。「これなら大丈夫」と言わんばかりの表情でした。触りたい、でも怖い。その気持ちのあいだで、自分なりの方法を見つけていく。誰かに教わったのではなく、自分で考えた一手ですね。

『これなら大丈夫』小枝でそっとダンゴムシに触れて(すみれ組・1歳児クラス)
『これなら大丈夫』小枝でそっとダンゴムシに触れて(すみれ組・1歳児クラス)

触れることから、知りたいへ

うめ組(3歳児クラス)は、すっかりダンゴムシに夢中です。この日は絵の具で塗った紙皿に、ハサミで細く切った触角を貼り、割りピンで留めて、自分だけのダンゴムシを完成させました。開いたり閉じたり動かせると知って、「本当のダンゴムシだ!」と目を丸くする子ども達。「触角?」と、新しい言葉も飛び出します。自由あそびの時間には、ある子が図鑑を持ってきてダンゴムシのページを開くと、まわりの子も次々に集まって、一緒にのぞき込んでいました🔍。触れて、作って、そして調べてみたくなる。好奇心が、次の好奇心を連れてくるのですね。

図鑑を囲んで、みんなでダンゴムシのページをのぞき込む(うめ組・3歳児クラス)
図鑑を囲んで、みんなでダンゴムシのページをのぞき込む(うめ組・3歳児クラス)

さくら組(5歳児クラス)は、バケツで育てている稲の観察です。どれくらい大きくなったかを、絵と文章にまとめていきます。ある子は自分のこぶしを稲にあてて、「この間はこぶし2個分だったけど、今日は12個分もあった」と、身体そのものをものさしにしていました。「66センチあったよ」と、数で捉える子もいます。葉っぱに触れて「ベタベタ」「ザラザラ」と感触を言葉にする姿も。目で見るだけでなく、手で触れて、稲の変化をまるごと捉えようとしているのですね。

こぶしをものさしに、稲の高さを測るさくら組さん(5歳児クラス)
こぶしをものさしに、稲の高さを測るさくら組さん(5歳児クラス)

指先の先にある『なんだろう』

石に、虫に、葉っぱに。この一週間、0歳から5歳までの子ども達が、それぞれのやり方で「触れてみる」一歩を踏み出していました。触れてみたいけれど、少し怖い。その小さなためらいを自分で越えたとき、子どもの中には「なんだろう」「もっと知りたい」という火が灯ります。内側から自然に湧いてくるこの気持ちこそが、やがて学びに向かう力になっていくのだと、私は長年の保育の中で確かに感じてきました。大切なのは、触れる方法を大人が決めてしまわないこと。枝を持ってくるのも、こぶしで測るのも、子どもが自分で見つけた道なのですから。

ご家庭でも、お子さんが何かにそっと手を伸ばす瞬間があったら、どうか少しだけ待ってみてください。その指先の先に、その子だけの「なんだろう」が広がっています。夏本番、園庭の生き物たちもいよいよにぎやかになってきました。次はどんな「触れてみた」に出会えるでしょう。楽しみですね🌱

園の普段を、その目で見にきてください。

ブログで気になったことは、見学で直に確かめられます。お気軽にどうぞ。