
うだるような夏の日差しの中、園庭の水道からこぼれる水がきらきらと光り、子ども達の歓声が響いています☀ 一学期も、いよいよおしまい。この一週間、園のあちこちで「はじめての手ざわり」との出会いが広がりました。絵の具のぬるぬる、水のひんやり、泥のどろどろ。体ごと飛び込む子もいれば、そっと様子をうかがう子もいて、一人ひとりが自分のやり方で、夏の感触に近づいていきました。
小さな指が、はじめてつかむ色
ひよこ組(0歳児クラス)は、指スタンプで絵の具に触れました。はじめは不思議そうに、赤い絵の具をじっと見つめる子ども達。保育者がそっと手を添えて一緒に触れると、指先をグーパーと動かしながら、ぬるぬるした感触を確かめているようです。「これは 何だろう?」「赤い絵の具だよ」。足形の上に指先でペタッと押すと、色が変わって模様がつきました。「わっ 色がついた」と、ちょっぴり驚いた顔。回を重ねるうちに、自分から指を出して思いきり触る姿も見られるようになりました。

すみれ組(1歳児クラス)は、はじめてのクレヨンでのなぐり書き。「私も、僕もやってみたい!」とやる気いっぱいで、ぐるぐる線を描く子、トントンと点を打つ子と、表現はさまざまです。その中に、指が汚れるのが苦手で、はじめは少し離れて見ている子がいました。保育者が隣で一緒に少しずつ試してみると、やがて自分からクレヨンを手に取り、ほんの少しですが描くことができました。うれしそうな横顔に、感触への小さな一歩が刻まれた瞬間を見た思いがしました。
水はひんやり、泥はどろどろ
いちご組(2歳児クラス)は、幼稚園でのはじめての水あそび。水着に着替えている頃から、もうわくわくが止まりません。テントの下、穴の空いたペットボトルから水がぱらぱらと降ってくると、「気持ちいい〜」と大喜び💧 ペットボトルのおもちゃで頭から水をかぶる子もいます。「ちゃんと持っててね」「シャワーみたいだね」と、友だちと言葉を交わしながら。一方、着替えを嫌がっていた子は、水あそびが始まると自分から何度もプールの近くまで見に行っていました。参加までの距離はそれぞれでも、みんな自分なりの出会い方で、水と向き合っていたのです。「お水って、気持ちいいね」。

うめ組(3歳児クラス)は、はじめての泥んこあそび。最初は感触に慣れず、砂場の外で遊んでいた子も、少しずつ慣れてくると、顔に泥がついても気にならないほど夢中になっていきます。やがて一人の男の子が砂を掘り、砂場道具でトンネルをつくって、水の通り道を生み出しました。すると、それを見ていた子が加わって「川」にし始め、周りの子も次々と手を貸していきます。泥だらけになりながら、たった一つの水たまりから、あそびがどんどん広がっていきました。

それぞれの距離で、自分の「はじめて」を
この一週間、私がいちばん心を動かされたのは、どの子も誰かに言われて動いたのではなく、自分の間合いで、はじめての感触に手を伸ばしていったことです。体ごと飛び込む子も、遠くからそっと眺める子も、みんな自分で「今だ」という瞬間を選んでいました。「これは 何だろう」「やってみたい」――心の奥から湧いてくるその小さな声こそが、子どもが学びに向かっていく、いちばんのエンジンだと私は思っています。そして、一人の子が始めた泥の川に仲間が集まっていったように、同じ時間を分かち合う喜びは、次のあそびを生み、やがて人を信じる心の土台になっていくのですね。

一学期のあいだに、子ども達はたくさんの「はじめて」に出会いました。夏休みは、おうちでも水や砂、絵の具にたっぷり触れられる季節です。少しだけ汚れることを大目に見て、指先や足の裏で感じる小さな発見に、一緒に「気持ちいいね」と笑い合ってみませんか。二学期、ひとまわりたくましくなった子ども達に会えるのを、楽しみにしています😊
