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手のなかから、お店が生まれた一週間

2026.08.23

手のなかから、お店が生まれた一週間

お盆が明けて、園に子ども達の声が戻ってきました。日中の日差しはまだ真夏そのものですが、夕方の風にほんの少しだけ秋の匂いが混じるようになりましたね🌻。そんな一週間、園のあちこちで同じ光景が生まれていました。子ども達が自分の手で何かを”作り”、その”作ったもの”で夢中になってあそぶ姿です。

「アイス屋さん、やりたい」——作ったものが、お店になる

始まりは、3歳児クラスのうめ組さんでした。私が朝礼でアイスの話をしたのが保育室でも盛り上がったようで、そのまま「アイス作ろう」に。ハサミで曲線をそうっと切ってアイスの形にしていくと、色ごとに「いちご味だ〜」「こっちはメロン!」と会話がひろがります。2つ3つと積み上げては「サーティワンみたい!」と目を輝かせる子も🍦。やがて一人の子から「アイス屋さんやりたい」の声があがり、この一言が、スタンプ、トッピング、お金作りへと続く一週間の出発点になりました。

その集大成が、金曜日の2歳児クラス・いちご組さんです。月曜からグループに分かれて作りためたまぐろ、エビ、いくら、卵——お金とレジもそろえて、いよいよ「いちご寿司」の開店です。「いらっしゃいませ」「これ、下さい」とお金を渡し合い、レジ担当になった子は「ちょっと待ってて ね」と、お金をしまうしぐさまで一人前。前の日に、本物のお札を思い出したのか、茶色やグレーでお金を塗っていた子もいました。魚べいで見た景色が、自分たちの手を通って、お店ごっこにまで育った一週間でした。

「これ下さい」——お金を渡し合う、いちご組さんのお寿司屋さん
「これ下さい」——お金を渡し合う、いちご組さんのお寿司屋さん

自分たちで見つけた、あたらしいあそび

1歳児クラスのすみれ組さんは、前の日にクレヨンで描いた紙を魚の形に切って見せると、目を真ん丸にしていました。この日はホールで、ひよこ組さんと一緒に金魚すくい。自分で選んだポイで一生懸命すくったり、手でダイナミックにつかまえたり。しばらくすると、平均台に金魚を並べはじめ、ポイをうちわのようにあおいで、魚がヒラヒラと落ちるのを見て笑い出す子がいました。大人の目には焼き魚を焼いているようにも見えるのですが、子どもにとっては、また別の”楽しい”の発見だったのですね。

平均台に並べた魚をポイであおいで笑う場面
平均台に並べた魚をポイであおいで笑う場面

5歳児クラスのさくら組さんは、月曜から積み重ねてきた平面と立体のヨーヨーが完成し、水に見立てたブルーシートの上でヨーヨー釣りへ。「これ私の」「これ、可愛いね」と、自分の作品もお友達の作品も並べて見合います。「全員でやる?分けてやる?」と保育者が問いかけると、ある子が「半分が良いんじゃない?1,2、1,2って分けるといいよ!」と提案してくれました。その話し合う姿に、隣で見ていたもも組さんも刺激を受けているようでした。

「やってみたい」から始まる

四つのクラスの一週間を並べてみて、私が改めて確かだと感じるのは、どのあそびも大人が「やりなさい」と持ちかけたものではない、ということです。子どもの内側から自然にわいてくる「やってみたい」——私は、この小さな火種を何より大切にしています。作った紙を「タコみたい」「扇風機みたい」と見立て、金魚を焼き魚に変えてしまう。その思いつきに、私たち大人が心から驚き、一緒に面白がる。その響き合いが、子どもの「もっとやりたい」を太くしていくのだと思います。そしてさくら組さんが「半分こ」を自分たちで決めたように、友達と思いを重ね、みんなが楽しめる道を一緒に探す力も、こうしたあそびの中で静かに育っています。

手で作った「素材」が「作品」になり、やがて「ごっこ遊び」へ——貫くのは、子どもの『やってみたい』
手で作った「素材」が「作品」になり、やがて「ごっこ遊び」へ——貫くのは、子どもの『やってみたい』

ご家庭でも、お子さんが何かを作って「見て見て」と持ってきたら、まずは一緒に驚いて、面白がってみませんか。その一つの「すごいね」が、明日の「やってみたい」を育てていくのだと思います。二学期も、子ども達の手のなかから、どんなあそびが生まれるでしょうか。今から楽しみです😊

園の普段を、その目で見にきてください。

ブログで気になったことは、見学で直に確かめられます。お気軽にどうぞ。